戦闘救命員(CLS)

◆まずはこちらから↓↓↓
第1回:ミリタリー・ブログとは?
第2回:良くも悪くも、ここにあるのは「本音」だ
第3回:プロローグ
第一章 龍を討ちに行く者たち
第4回:戸惑いと不安、そして興奮
第5回:愛する人へ
第二章 戦地の生活
第6回:前線作戦基地(FOB)


第三章 癒しを与える者たち

ここには、医師、看護師、衛生兵、戦闘救命員、従軍牧師など、戦場や手術室で、人の命を救うために戦っている兵士たちのブログが収録されています。

陸軍特技兵のニック・カデマートリーは、戦闘救命員(※CLS)として戦闘中に自分の所属部隊の救命に当たりました。彼は、救護ヘリに負傷者を引き渡し、重責から解放された瞬間の感情を、自身のブログに吐露しています。

※CLS
通常の兵士よりは救急治療の訓練を積んでいるけれど、衛生兵ほどの進んだ訓練までは受けていない兵士のこと。

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「大丈夫。銃座につく」と僕は言った。
すごく腹が立っていた。彼に飲ませた水のボトルを蹴飛ばす。それを見ても、誰も何も言わなかった。僕は泣きそうになっていた。ああ僕は平気だ。
びりびりになったあいつの戦闘服を掻き集めてハンヴィーに放り込む。どこが平気なんだよ。戦闘服は血に染まっていた。
平気なわけねえだろう。
めちゃくちゃだ、何もかも最悪だ、最悪だ、ちきしょう。
ラマダンなんかクソだ、自爆テロもクソ喰らえだ。クソだ、クソだ、みんなクソだ。

僕は銃座に向かった。少し考える時間が欲しかった。銃座についていれば、泣き出したとしてもまともに顔を見られないで済む。銃座に座った。こうしていれば、もしチャンスが飛び込んできたら、もし指示が入ったら、可能なかぎりの、最大最悪の損害を与えてやれる。銃をぶっ放して、自分がすっきりしたいんだ。

だけどそんなチャンスは巡ってこなかった。誰かに償わせたい。あいつはまだ二十歳で、もっと若い恋人だっているのに。
たぶんあいつは、もう二度と目が見えなくなるんだ。
何で僕はあの場に居合わせてしまったんだ。
ああするべきじゃなかった、こうすればよかったということがあまりにたくさんありすぎる。
僕の手を握りしめていた彼の手、それを思うと胸が張り裂けそうだった。
僕は駄目だ、最低だ。

そしてようやく僕は自分の狭い兵舎に戻る。僕は無事だ、一応。
部隊の人たちみんなが、階級のいちばん上からいちばん下まで、「よくやった」と声をかけてきて、褒章(僕にだ)がどうのという話をする。僕が今考えられることといえば、自分がどこかでへまをして、そのせいで彼が苦しんでいるということだけなのに。どこでどうへまをしたのかはわからない、だけど間違いなく僕はどじを踏んだんだ。僕は平気じゃない。だけどおかしくなってもいない。僕はまだここにいる。まだ完全にもとに戻ってはいないけど……でもぼろぼろになってもいない。物事を単純にしておいてくれないか、僕が何も考えず戦いに出ていけるように。こんなことに負けず、この仕返しができるように。ほとんどの兵士はお国のために戦ってなんかいない。金のための戦いも、神のための戦いも存在しない。お互いみんなのために戦っているだけだ。なぜなら、僕らはこのクソ溜めに一緒に放り込まれた仲間だから。

僕は今の僕にとっていちばん家庭に近い場所に戻った。あいつは大丈夫だよ、とみんな言う。助かるさ。ドイツに行けるよ。また見えるようになるって。あいつの両目と鼻の横には爆弾の破片が突き刺さっていた。僕がやったことがすべて正しかったのかどうかわからない。だけど少なくとも、命はとりとめた。でも褒章となると、どうなんだろう。そんなこと言われてもどう答えればいいのかわからない。そんな称賛には実際耐えられないような気がする。耐えられない……なんだかよくわからないよ。とにかく身体を動かしていなきゃ駄目だ。これから何日かは、そうやって身体を休ませずにいようと思う。自分の頭の中をきちんと整理するために。
でも今は……今はシャワーを浴びて眠るのがいちばんだろう。

                                         (抜粋)


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